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「奇跡のリンゴ 「絶対不可能」を覆した農家木村秋則の記録」石川 拓治

この本について

タイトル奇跡のリンゴ 「絶対不可能」を覆した農家木村秋則の記録
著者石川 拓治
出版社幻冬舎
発売日2011年4月12日
価格576円

著者について

茨城県水戸市生まれ。早稲田大学法学部卒業し、フリーランスライター、ノンフィクション作家として知られています。無農薬栽培に成功した木村秋則を「奇跡のリンゴ」として執筆し、2013年には中村義洋の監督で映画化されるなど作品がヒットします。

この本のおすすめポイント

リンゴ栽培には農薬が不可欠である、誰もが信じて疑わないその「真実」に挑んだ男がいた。多くの人にとっては、りんごが無農薬で作られているかどうかも知らない、これがどれだけチャレンジャーなことかも分からないのではないでしょうか。しかし一見その無謀とも思える行動が、奇跡を生み出すのです。

農家、木村秋則。「死ぬくらいなら、バカになればいい」そう言って、醤油、牛乳、酢など、農薬に代わる「何か」を探して手を尽くします。無農薬を実現するためには、その何かを見つけるしかありません。そしてそれは雲を掴むような話でした。

決して道楽でやっているわけではありません。生きるために必死で必死で取り組みます。しかし無情にも、やがて収入はなくなりどん底生活に突入。それこそ明日食う物にも困るといった状況でしょう。それでも諦めない、木村さんのその姿勢がとにかく熱いのです。

ただ無農薬リンゴの成長記録を残したわけではありません。我々が想像できないような壮絶な孤独と絶望を乗り越え、その先でようやく辿り着いたものとは一体なんだったのか。感動と結末をぜひその目で確かめてみてください。思わず目頭が熱くなることでしょう。

木村さんの諦めない姿や、目の前の問題に一生懸命取り組んでいく姿勢、現代人が忘れていた何かを思い出させてくれるような1冊です。今の人生でなんとなく悩みを抱えている方はもちろん、リンゴが好きだから、そんな理由で読んでみるのもいいでしょう。きっと感動に胸が震えるはずです。

この本がおすすめな人は?

ビジネス書として読むものというよりは、木村さん自身の生き方や人生観を知ることが出来るというのがこちらの本の特徴でしょう。農業が分からない方でも問題なく読み進めることができるので、どなたでも手に取っていただけます。生きていくうえで必要なこと、大切なこと、そういったものが学び取れるでしょう。

また、ひとりの人生をまるでドラマのように見ることが出来るので「泣ける話」をお探しの方にもおすすめかもしれません。映画でも公開されていますが、本で読むとまた違った感動があるでしょう。文章も大変丁寧に書かれているので読みやすく、心を落ち着けて読書するのにもおすすめですね。

無農薬リンゴは奇跡、その奇跡を生み出すためにはどんな裏側があったのか。もちろん、ご自身がそのままに生きろという指示書ではありません。この本を読むことで何を感じたのか、何に生かしていくのかを考えるきっかけになるのではないでしょうか。大きな何かを成し遂げた方からヒントを得たい、そういう方は読んでみて損はないでしょう。

農業についてのノウハウを知りたい、という方よりも、成功の過程を知りたい、という方に向けた本となっています。本文のなかからそのヒントを感じとれるかと思いますので、チェックしてみてください。読み返すたびに新しい発見があるので、何度でも本を読み返す方にも向いています。

少しだけ物事を深く考えてみたくなった方は手に取ってみてください。どこか哲学書のようなところもありますので、自問自答しながらじっくり読むことが出来ます。1冊の本と向き合い、ご自身と向き合っていきたい方にぜひ。